台湾は小さな国ですが、研究を促進する環境を支え、成長させる可能性は否定できません。先ごろ開催されたWiley 台湾25周年記念イベントで、専門家が台湾の研究状況について意見を述べました。

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台湾は小さな国ですが、研究コミュニティにとって有益な環境を支援し、成長させる潜在力は議論の余地がありません。Wiley 台湾では、この4月に初の研究会議「研究と学習のハブとしての台湾」(“Taiwan as a Hub of Research and Learning: Present & Future”)を開催しました。現在と未来 "をテーマに開催されました。このテーマは、国内外の研究コミュニケーションにおけるオピニオンリーダーの間で反響を呼びました。科学技術政策研究情報センター（STPI）とのパートナーシップで開催されたこのコンファレンスは、Wiley 台湾の25周年記念の一環でもあります。

台湾科学技術部長のリャンギ　チェン氏（Mr.　Liang-gee Chen）が、台湾の学術・研究機関の著名な講演者とともに、今後の方向性を議論しました。Wileyからは、ピーター・ワイリー(Peter Wiley) 名誉会長、ベン・タウンゼント (Ben Townsend) グローバル・ライブラリー・セールス副社長、デボラ・ワイアット(Deborah Wyatt) アジアパシフィック　リサーチ・学協会出版部副社長らが登壇しました。この分野の専門家が、現在の台湾の研究状況や、より強固なアウトプットに影響を与える重要な要素について、それぞれの考えを述べました。以下は、議論された主要な課題と機会の一部です。

1. 人材確保への挑戦
   
   チャングン大学(Chang Gung University) 化学・材料工学部のアンドリュー・リン(Andrew Lin)准教授は、「今、質の高い研究者の確保に課題を抱えています。特に、多くの大学では、大きなプロジェクトを持っている教授がいますが、ポストスターターやリサーチフェローを探しています...教授にはチームが必要なのです。 」と、現状を語りました。
   
   同氏は、研究費で政府から支援を受ける以外に、将来の研究者の水準を高めるもう一つの方法は、大学院生に良い（博士）トレーニングプログラムを構築することだと考えています。
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2. より独創的な研究への道を切り開く
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   アカデミアシニカ(Academia Sinica) のジャン・ルー氏(Jean Lu)は、近年、多くの素晴らしい研究プロジェクトが誕生していることに触れ、台湾の研究水準を維持するためには、独創性が重要であることを強調しました。「研究部門のリーダーは、独創的な研究を奨励し、支援することが不可欠です。そうすれば、若い研究者は自分の居心地を超えることに拍車がかかるでしょう。」
   
   同氏にとって、若い世代の正しい考え方と質の高い教育が、国の研究環境をより強固なものにすることに影響するのです。
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3. ‍国際共著の比率を高める
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   台湾のもう一つの有望な展望は、共著率の高さにあります。Wiley のデボラ・ワイアット氏(Deborah Wyatt)は、日本、韓国、中国といったアジアの近隣諸国と比較して、台湾では海外の著者と共同研究する研究者の割合が高い（36％、2017年）ことを紹介しました。この共同研究の急増を支えるトレンドの1つが、デジタル技術の成長です。

Wileyのベン・タウンゼント氏 (Ben Townsend)は、「この素晴らしいトレンドは図書館が活用すべきものであり、図書館は自分たちが国際ネットワークの一部であることを認識すべきです。図書館員は、研究者と再びつながり、研究者の国際的なネットワークをさらに広げる手助けをする絶好の機会なのです。」と、付け加えています。また、Wileyが図書館員とのパートナーシップのもと、出版プロセスを通じて著者を支援する機会も強調しました。
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ピーター・ワイリー氏 (Peter Wiley)は、「特定の分野における最高品質の研究に資源を集中させることで、十分な資源がない分野で幅広く競争しようとすることはありません。しかし、彼ら（台湾）は、国際的な協力関係の中でそれを行うための資源を持っています。」と、台湾の国際共同研究に対する的を絞ったアプローチを評価しました。
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Wileyは、世界で出版する論文の質を一貫して保っています。ピーター氏は、これはワイリーの研究出版における長年の経験と、質の高い研究者との関係によるものだと考えています。「最大の学協会出版社として、私たちは、協力している個々の学会だけでなく、科学が分野横断的に直面しているすべての問題をサポートする能力を持っています。私たちは、分野を超えた様々な学会の人々を集め、それらに取り組んでいます。」

あなたの地域では、どのような研究傾向が見られますか？コメント欄でご意見をお聞かせください。

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