東京都新宿区西新宿7-2-4 新宿喜楓ビル5階
今年もWiley Research Seminar Japan (ワイリーリサーチセミナー ジャパン)を対面欲しきで開催いたしました。
ChatGPTをはじめとする生成AIの登場が、学術出版にも大きなインパクトを与えることはもはや確実です。学術出版に関わる私たちにとって、AI利用の拡大がもたらす可能性とリスクを正しく理解し、それに備えることは喫緊の課題といえます。また、オープンアクセス (OA)、 多様性・公平性・包括性 (DE&I) など、出版業界もここ数年で大きな変化を遂げ、それらへのアプローチ方法も再考する必要に迫られています。
今年は『学術出版はどこに向かうか - オープンアクセス・AI・DE&I』と題し、AIとともにOA・DE&I を主要なトピックとして採り上げます。第一線の専門家による講演をご提供し、研究コミュニティが直面している重要な課題、可能性を探ります。学会誌出版関係者・図書館員・研究推進部門の方々が最新の動向を把握するための機会としておすすめします。
Wiley Research Seminarは無料でご参加いただけます。
午後1時30分から2時30分までのセッションは、研究機関図書館のお客様に特化したトピックとなっております。
セミナー参加のメリット:
- 国内外の専門家から、学術出版における最新の動向や課題に対応しながら、変化推進するための洞察と戦略について語ります
- 学術出版が直面している課題、可能性などの状況を他の参加者と共有できます
- 講師や他の参加者と交流し、意見交換ができます
ご不明点等ございましたら、libraryapac@wiley.com までお問い合わせください。
Matt Kissner Wiley Interim CEO (Wiley 臨時最高経営責任者)
Wiley 最高責任者 Matt Kissnerが、開会のご挨拶で皆様を歓迎します。
小泉 周 自然科学研究機構 研究力強化推進本部 特任教授
昨年のG7科学技術閣僚会議を受け、日本政府は2024年2月に、科研費を含む公的な研究資金を受け取る研究者に対し、研究成果とその根拠データをオープンアクセスとすることを義務付ける方針を発表した。この新たな方針により、2025年以降、研究成果のオープンアクセスが一層進展することが予測される。
しかしながら、国や大学、図書館、研究者、そして国民を含む多岐にわたるステイクホルダー間でのオープンアクセスに対する理解と受容度は一様ではない。オープンアクセスの目的、手段、そしてその重要性に関する認識は共有されているとは限らず、各々ステイクホルダー間での見解は多様である。特に、医学・生命科学、理学、工学、人文学・社会科学などの学問分野によっても見解に大きな差異が見られる。
この講演では、オープンアクセスの意義と目的について、異なるステイクホルダーがどのように捉えているかを整理し、オープンアクセスが実現すべき目標とは何か、またそれが誰のために、何のためにあるのかを再考する。
**** 図書館のお客様に特化したセッションとなりますが、ご関心のある方はどなたでもご参加ください。****
合同セッションからご参加の方は、当休憩時間に受け付けまでお越しください
Peter D'Onghia Wiley APAC ディレクター、パートナーパブリッシング
Jason Griffey
National Information Standards Organizatio(NISO) 戦略イニシアチブ・ディレクター
Newly emergent Artificial Intelligence (AI) and machine learning technologies have the potential to change society in ways that are fundamental to cultural heritage institutions and knowledge production organizations. In this new era of AI, there will be significant challenges to the efforts of libraries and publishers to select, distribute, and preserve knowledge. As research organizations and higher education react to emergent AI tools, new issues have given rise to authorship, evaluation/peer review, and misinformation/validity. These are only the beginning of the potential disruption that AI might bring.
This talk will survey the current state of possibilities with AI and Machine Learning tools, explore how we got to where we are, and will outline several potential futures for the information ecosystem.
新たに出現した人工知能(AI)と機械学習技術は、文化遺産機関や知識生産組織にとって基本的な形で社会を変える可能性を秘めています。このAIの新時代において、知識を選択し、流通させ、保管するという図書館や出版社の取り組みには、大きな挑戦が待ち受けています。研究機関や高等教育が、出現しつつあるAIツールに対応する中で、オーサーシップ、評価/査読、誤報/妥当性といった新たな問題が生じています。これらは、AIがもたらす破壊の始まりに過ぎないかもしれません。
本講演では、AIと機械学習ツールの可能性の現状と、どのようにして現在の状況に至ったかを探り、情報エコシステムのいくつかの潜在的な未来について概説します。(英語での講演となりますので、日本語同時通訳がつきます)
新谷 優 法政大学 グローバル教養学部教授、Asian Journal of Social Psychology 編集長
Jason Griffey National Information Standards Organization(NISO) 戦略イニシアチブ・ディレクター
田中 智之 京都薬科大学 薬理学分野 教授
小泉 周 自然科学研究機構 研究力強化推進本部 特任教授
Peter D'Onghia Wiley APAC ディレクター パートナーパブリッシング
Perhaps not since the first academic journals were founded in the mid-1600s have we seen such tumultuous times for journals and academic publishing as a whole.
OA, DE&I and AI are banging at the doors of academia and our esteemed panel of experts are here to answer your questions and to help steer us through the knowns and unknowns of the future for academic and scholarly publishing.
1600年代半ばに最初の学術ジャーナルが創刊されて以来、ジャーナルや学術出版全体にとって、これほど激動の時代はなかったかもしれません。
OA、DE&I、AIがアカデミアの門戸を叩いています。それらの専門家がパネリストとして登壇し、学術出版とその未来における既知と未知が交錯する中を迷わずに進む舵取りをお手伝いします。また、皆様の疑問やご質問にお答えしますので、積極的な意見交換ができる場とご期待ください。
***当セッションはパネルセッションとなります***
新井 克久 Wiley Publishing Japan 代表取締役
セミナー終了後にささやかな会食をご用意しております。講師、参加者の皆様との交流にお役立てください。
東京都新宿区西新宿7-2-4 新宿喜楓ビル5階